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徹底解説|証券担保ローンとは?中小企業が株を売らずに資金調達する方法と注意点

目次

1. 中小企業経営者必見!!資金調達の新選択肢、証券担保ローンとは?

株を売らずに資金を確保できたら…」そんなふうに思ったことはありませんか?
最近、資金調達の方法として注目されているのが、証券担保ローンです。

これは、保有している株式債券などを担保にして、現金を借り入れる仕組みです。
この方法のメリットは、資産売却せずに運用益を維持しながら、資金調達ができる点にあります。つまり、「持っている資産を活かす」という選択が可能になります。特におすすめなのが、株式などの金融資産を保有している中小企業経営者の方です。
今回は、基本からメリット注意点、そして活用事例まで、わかりやすくご紹介いたします。

2. 証券担保ローンの仕組みとは?資産を担保にした資金調達の4つ流れ

このローン金融機関投資家や企業保有する有価証券担保として設定し、それに見合う融資を行う制度です。
まずは、基本的な流れ担保対象となる金融資産担保評価融資額の関係について確認していきましょう。

■ 基本的な流れ

  • 担保とする有価証券選定(例:上場株式
  • 金融機関による評価
  • 担保契約締結
  • 融資実行

事前に、どの金融機関有価証券等担保ローン組むかを選定し、申込書借入額有価証券情報などを記入します。

必要書類を提出し、審査を経て、担保契約を結んだ上で資金実行されます。

次に担保となる金融資産について説明していきます。

担保対象となる金融資産

担保対象となる金融資産は以下の通りです。

  • 上場株式
  • 公社債
  • 投資信託

非上場株式担保不可のケースが多いため注意が必要です。
最近では一部で仮想通貨担保とするローンも登場していますが、時価総額トップ20に該当する通貨限定される傾向があります。

担保評価融資額

評価額50〜80%程度融資限度となるのが一般的です。
担保評価株式の種類市場流動性に応じて変動します。

例として、トヨタソフトバンクなどの銘柄評価が高くなりやすいです。

金利返済条件

  • 金利年1〜3%程度変動あり
  • 返済期間半年〜5年程度
  • 手数料契約時数万円程度かかることも

金利返済条件については、1%~3%程となっていますが、金融機関によっては下限金利1.5%、上限金利4%程です。

返済期間については半年から5年程度相場ですが、返済期間については自由です。

次はメリットデメリットについて解説していきます。

■ メリットとデメリット

ここでは金融資産担保付き融資メリットデメリットについて軽く説明していきます。

メリット

  • 株式売却せず現金化できる
  • スピーディー資金調達可能

デメリット

  • 株価が下落すると追加担保が必要になる可能性あり

メリットデメリットについて説明をしましたが、株式売却せず現金化でき、スピーディー資金調達可能です。デメリットについては、株価が下落する追加担保必要となるケースもあります。ただスピーディー資金調達出来る点については金融機関によって異なりますが、1週間1ヵ月が目安です。

次にメリットについて更に深堀していきましょう。

3.証券担保ローンメリット4選|株式売却せず資金調達できる理由 

中小企業経営者にとって、事業の成長資金不可欠です。

しかし、株式売ってしまう税金がかかってしまうことや将来の資産成長機会を逃してしまいます。

証券担保ローンなら、こんなメリットがあります。

株式売却による課税回避

株式を売ると譲渡益課税されますが、担保にするだけなら非課税です。

■ 迅速な資金調達

審査が早く、最短即日で実行されるケースもあります。

成長機会を逃さない

新事業投資チャンス素早く対応可能です。

■ 金融機関との信頼構築

資産背景を示すことで、他の融資への良い影響も期待できます。

先ほどメリットについて軽く触れましたが、株式売却の場合は個人であれば申告分離課税譲渡所得、企業であれば法人税法人事業税法人地方税等が掛かってきますが、資金を借り入れるということなので税金が掛かりません。株式売却をした場合の譲渡所得ついては個人の場合のリンクを貼っておきます。

株式の売却と税金

このように考えるといくつかのメリットですが、もちろんデメリットもありますので次で説明していきます。

4. 証券担保ローン4つリスクと注意点|リスク対策を事前にチェック

先ほどはメリットについて解説をしましたが、4つのリスク注意点もあります。

今からしっかり把握しておきましょう。

株価変動リスク

担保株式株価下落すると、追加担保を求められることもあります。

一括返済リスク

担保評価急落した場合、期限前返済を求められる可能性もあります。

金利変動リスク

変動金利が採用される場合、返済額増える可能性もあります。

■ 手続きコスト

担保設定に伴う契約書類登記費用が発生することもあります。

ここまで説明しましたが、株式投資ならではのリスク資金を借り入れる上でのリスクの両方あることや手続きについても金融機関のフリーローンと違い、収入証明書本人確認書類別に担保になる有価証券に関する書類資金使途が確認できる書類の記入があることや登記費用といった経費が掛かってきます。選ぶ際は、手続きのコスト担保にする株式がどのくらいの評価額になるのか、金利固定なのか変動なのかそしてどのくらいの金利になるのか確認することも重要です。

5. 証券担保ローン活用のポイント|中小企業が失敗しないための4つのコツ

株式などの金融資産担保にするローンの活用のポイントを押さえれば、中小企業でも安全かつ効率的資金調達が可能です。

失敗を防ぐための4つの重要なコツを解説します。

■ 担保とする資産の選定

流動性が高く、価値が安定している銘柄が理想です。

■ 金融機関の比較

融資条件金融機関ごとに異なるので複数の提案取り寄せましょう。

■ 返済計画の策定

月々のキャッシュフロー無理のない返済計画を立てること大切です。

■ 専門家への相談

ファイナンシャルアドバイザーや税理士などの意見も取り入れると安心です。

失敗を防ぐのであれば、この4つを考えることが金融資産を担保にして借り入れるローン成功失敗分かれてくると言っても過言ではありません担保とする資産の評価額についても金融機関によって違ってきますし、株式などの金融資産を担保として借入するため借金をすることになります。借り入れをスムーズにするためには金融機関について調べること返済計画を立てること携帯電話電気料金などの支払いを忘れないことを心掛ける必要があります。もし公共料金等が支払いができていなかったなどがありましたら、信用情報記録されますので注意してください。CICについてはこの章の最後に記事を掲載しておきます。借り入れる前であればファイナンシャルアドバイザー税理士やFPといった専門家への相談も有効です。

証券担保ローンはCICに影響する?信用情報の扱いと審査への影響を徹底解説!

6. 証券担保ローン代表的な3つの活用事例新事業展開、設備投資など

実際にどのような場面証券担保ローンが使われているのか、3つの事例をご紹介します。

■ 製造業:設備投資に活用

新しい生産設備を導入するために短期間で1,000万円を調達しました。

■ IT業:新規サービス開発資金に

開発資金として500万円を確保し、株式を売却せずに済んだため、将来の成長を見据えた運用が可能になりました。

■ その他:運転資金として

突発的な支払いや仕入れ対応に活用されるケースも多数で、活用事例を見たところ、使用目的は自由であるため設備投資や新規サービス、中小企業運転資金といった事例を聞きます。

事例にはありませんが、不動産投資頭金として借り入れるケースあり、不動産投資頭金として利用する場合は低金利資金調達できることやレバレッジを活用して投資可能です。更に頭金を返済すれば株式を残しながら投資用不動産を得ることも可能で、株式担保にして投資する場合は株式から不動産に換えることで攻めと守りの資産形成両立攻めから守りへの資産形成へシフトすることが可能です。

次は証券担保ローンに関するQ&Aについて触れていきます。

7. 証券担保ローンに関するQ&A:よくある3つの質問と回答

ここまで説明をしましたが、まだわからないところや疑問に思う部分もあるかと思いますので証券担保ローンに関するQ&Aについて答えていきます。

Q. どのような企業が利用できますか?

A. 株式などの金融資産を保有している中小企業個人事業主主な対象です。

Q. 融資までの期間はどれくらいですか?

A. 早ければ数日以内平均1〜2週間程度実行されるケースが多いです。

Q. 担保にする株の種類制限はありますか?

A. 原則として上場株式が対象です。非上場株式流動性の低い銘柄は対象外です。

証券担保ローンは事例でも説明したように設備資金新規事業のための資金企業運転資金などが多いことから担保にできる上場株式などを持っている中小企業個人事業主が主な対象です。

ただ金融機関によっては早い場合であれば数日で借りることもできますが、平均的1週間から2週間程度かかるのではないでしょうか。

8. まとめ:賢く活用し、事業成長を加速させよう

このローンは、資産を手放さずにスピーディー資金調達ができる、新しい時代の資金調達戦略です。

メリットリスクを理解したうえで、賢く使えば、事業拡大新たなチャレンジの強い味方になります。

これまで株式売却して資金を得ていた方も一度検討してみる価値は大いにあります。

資金繰りでお悩みの中小企業経営者の方は、ぜひ一度選択肢を視野に入れてみてください。

MBA・FPオフィスALIVEは中小企業個人事業主資金調達についても相談が可能です。

その他にも社外CFO事業も行っており、目的に応じて親和性のある相談もしています。

株式債券がない場合、証券担保ローン以外にもファクタリング融資コンサルタント、そして補助金に強い中小企業診断士紹介することも可能ですので、一度相談するのも資金調達成功への近道になるかもしれません。

お問い合わせ先は以下のボタンをクリックしてお問合せページに移ることが可能です。

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